【理事長のつぶやき/『最近、空を見上げていない』】
2020年08月06日 ブログ
ステイホーム中なので、『最近、空を見上げていない』という題名の文庫本を再読しました。「はらだみずき」という作家の本で、書店員の平凡な日常の機微を淡々と描写して、人生をやさしく励ましてくれるような作品です。
作品中、第二章で「鳥を旅する」という、鳥と旅のエッセイ本を書店で販売強化する戦略を立てるくだりがありました。平積みされた単行本に
『オススメ、最近空を見上げていない人に』
というPOPの広告を立てて、この本の促販を強化する取り組みが記述されていました。
読者に空を見上げてもらって、鳥を見つけて、その鳥が居る先々の旅を楽しみましょうという意味合いのようです。この空を見上げるという戦略が当たって、「鳥を旅する」の本はかなり売れたようです。
このPOPの文章を読んでいて、ふと、最近、自分自身が空を見上げていないかな、と振り返ってみました。梅雨が続き、雨足ばかり見ていて目線が下がっていたようです。コロナウィルス対策で縮こまった生活を送っているせいかも知れません。
これは、いかん。降り続く雨に気持ちが萎えて、雲の上の太陽を忘れてしまってはいけないと思い直しました。
空いっぱいの青空を見上げて、陽の光を浴びながら、身体と心を「スーッ」と開放したいものです。
【青い空と入道雲】
【青い空と海】